瀕死の白鳥、というバレーで有名なバレリーナ、アンナ・パブロワのために作られたメレンゲのお菓子、パブロバは、とても軽いメレンゲとひんやりとした生クリームが、口の中でスッと溶けてしまう
儚げで素敵なお菓子です。
桜が散り始めるころ、フランス・バロック音楽の作曲家フランソワ・クープランの、通奏低音を伴うヴィオール曲集の組曲を聞きました。ヴィオラ・ダ・ガンバとチェンバロのアンサンブルがあまりに素敵で
、息をするのをつい忘れてしまい、慌ててせき込む、という事を繰り返しながら聞いていました。特に息をのんで聞き入ったのが、フレーズとフレーズのほんのわずかな刻の余韻と静けさでした。その瞬間は一瞬にして消えてしまうのですが、いつまで余韻が残っている、あの感覚。
帰宅して、とりあえずメレンゲを作り、オーブンに入れました。低温で時間をかけて焼くメレンゲは、微かにココナッツの香りがします。
クリームをたっぷりサンドして、苺を添えました。口に入れるとスッと溶けてしまいました。
砂糖は極力控えています。、泡立ては、きめ細かいツヤのあるメレンゲになるように、ハンドミキサーは低速で大きな泡を作らないように気をつけましょう。
材料
卵白 70g グラニュー糖 30g ココナッツミルクパウダー 20g コーンスターチ 10g グラニュー糖 10g 生クリーム 200cc グラニュー糖 10g フルーツ
1)卵白70gをボールに入れ、ハンドミキサーで泡立てる。
2)ミキサーの羽根の跡がつくようになったら、グラニュー糖を3回に分け入れながら、更に泡立てる。
3)泡が細かくなりツヤが出てきたら、ココナッツミルクパウダー、コーンスターチ、グラニュー糖10gをふるいながら加え、ホイッパーで混ぜ合わせる。
4)1㎝丸口金をつけた絞り袋に入れ、直径10㎝の円を3つオーブンペーパーの上に絞り出す。表面に粉糖をふりかけ、100度のオーブンで約90分焼く。
5)焼きあがったら、オーブンから取り出し冷めるまで網の上で置く。
6)生クリームとグラニュー糖10gをボールに入れ、氷水に当てながらハンドミキサーの低速で8分立てにして、星口金をつけた絞り袋に入れ、メレンゲの上に添って絞り出し、メレンゲを重ねていく。
7)トップにイチゴなどの季節のフルーツを並べ、残りの生クリームでデコレーションする。